公共図書館における視覚障害者サービスと著作権 -音声訳を視点として考える-

要旨

現在の日本における公共図書館において、視覚障害者サービスとはどのようなものであるのかという点を考えたとき、視覚障害者の手元にもたらされる資料には常に著作権という問題が存在しているが、こうした問題を、本稿では音声訳という視点から考えていくことを試みた。視覚障害者に対して音声で情報を伝える役目を人による読み上げで担っているのが、音訳者(音声訳者)であり、音訳者によって録音図書として製作される資料に対しての著作権の問題等、音声訳に視点をおいて視覚障害者サービスと著作権の問題を考えた。この問題を日本点字図書館・著作権法・郵便法の主だった歴史と変遷の流れを見ていくことにより、そこにある関わりなどに目をむけることにより、障害者サービスと著作権が持つ問題を考えていこうとこころみた。また音訳活動が活発な枚方市をとりあげ、枚方市において主たる音訳活動の中心的存在を担っている枚方市立図書館とNPO法人デイジー枚方に聞き取り調査を実施することにより、そこにある音訳活動の内容や実態、また問題点等に迫っていった。
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