学校図書館の充実に関する地方自治体の施策について

要旨

概要:教育改革における自学自習尊重の流れを受け、学校図書館への期待が高まっている。学校図書館法改正により2003年度から12学級以上の全ての学校に司書教諭配置が置かれることになった。その他、予算措置や「子供読書活動推進法」の制定、計画の策定など、学校図書館を取り巻く環境に変化がうかがえる。  本研究では、この変革の時期にある学校図書館の現状を各自治体の公立図書館および学校図書館への施策から探ることを目的として、学校図書館の整備に関する全国SLAの調査および日本図書館協会による公立図書館に関する調査を用いて、学校図書館の予算およびその他の施策と、同地域の公立図書館の資料費(予算)および貸出密度の達成率を指標として分析を行った。滋賀県全県を対象とした予備調査の分析から、対象は近畿2府4県の92市とした。結果として、公立図書館と学校図書館の充実に明らかな相関は見られなかったものの、公立図書館の充実度が低い自治体では、学校図書館の充実度も低い傾向が見られ、学校図書館の充実度に大きな自治体格差があることが問題点として浮かび上がった。また、他の分析結果から学校図書館への全体的施策に関して遅れがみられることが考察され、早急な対策の必要が指摘される。
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