情報リテラシー教育と図書館の位置-図書館による情報リテラシー教育実践の批判的分析と今後の展望-

要旨

本研究は、第一に近年の10数年間における各地の大学図書館による情報リテラシー教育の実践について批判的分析を行った。分析材料と視点は、(1) 大学図書館の各種実践報告に見られる実践の目的を整理し、(2)実施体制とその内容を判断することによって、現在行われている情報リテラシー教育の問題点を明らかにした。第二に、情報リテラシー教育の対象者(学生)の特質や情報リテラシー保持の現状について、(1)初等・中等教育カリキュラム内容、(2) 教科「情報」履修者である高等学校卒業生の到達度を分析した。第三に、真の意味での情報リテラシーとは、情報の検索のみにあるのではなく、3つのI、すなわちInformation(情報)、Intelligence(知性)、Integrate(統合・発信)の総合的な能力にあることを論じた。最後に、こうして明らかにした情報リテラシーの内容を大学における導入教育として位置づけ、そのコアカリキュラムを提示し、情報リテラシー教育科目を図書館員が担うべきことを提言した。
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