「ツタヤ図書館」の資料区分を検証する その8 -延岡駅前「エンクロス」内の図書空間を考える-

川瀬 綾子, 北 克一

要旨


TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)が公立図書館の運営を担い5年が経過した。そして、2017年4月1日に、JR延岡駅前に建設中の複合商業施設「エンクロス」内に図書室(仮称:蔵書2万冊程度)が開室予定であった。しかし、新市長は「エンクロス」委託運営の費用対効果費を検討のため、「エンクロス」オープンの延期を表明した。一方、市議会では関連条例改正案が否決、市長は「エンクロス」事業継続要請を受け入れた。
本稿では「序章:延岡駅前図書室(仮称)の開館延期騒動」において、この「エンクロス」開館中止/続行問題を整理する。
そして、2017年4月13日に第6の「ツタヤ図書館」ともいえる「図書空間」(蔵書2万冊程度)が、JR延岡駅前の複合施設「エンクロス」内にオープンした。「エンクロス」は、「市民活動でまちの中心に、にぎわいを創る」を基本コンセプトに据えた複合施設である。この施設全般の企画・運営をCCCが担っている。
本稿では、この「エンクロス」内に設けられた「図書空間」の特徴について、過去の5館の「ツタヤ図書館」と運営コンセプトにおいて大きく異なる点につき論じる。

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